大倉陶園の絵付け皿・棟方志向

大倉陶園の絵付けの研修は、課題がだされその描き方を修得していくのですが、年に一度自由に描ける課程があります。それが、クリスマスプレートを描くときです。
私は、今年のクリスマスプレートの題材に棟方志向の弁財天を選びました。
原画は、以下

棟方志向・観音様

原画とプレートを見比べてすぐに気づくことがあります。原画であざやかな赤で描かれている箇所が、プレートでは朱色になっています。このことは、大倉陶園の哲学とも言うべく方針からきています。
磁器の赤色顔料には、水銀や鉛が含まれる場合がほとんどです。インテリアではなく食器を主力としている大倉陶園では、お客様を第一に考えこれらの顔料を一切使いません。美しさを追求し芸術面だけ考えればマイナスになるのですが、このこだわりには感服します。